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中国不動産紀行

vol.3 日本バブルの後追い?中国マンション事情/2005年3月掲載

今号では、まず前号の巻末に掲載した中国でのマンション販売時における筆者の眼に飛び込んだ“異物”なる物体をご紹介します。

中国での一般的なマンション分譲は、内装・設備が完備されていないスケルトン状態での売り出しでした。“異物”とは、コンクリート・配管等のむき出し状態の日本で言う工事途中の“現場”であり、筆者は唖然とし、「本当にこのまま売るのか」と不動産業者に聞きましたが、スケルトン売りとの事でした。筆者が内覧した大連のマンション3軒は、すべてスケルトン売りだったのです。(最近は、上海などの大都市では、大理石の浴室やシャンデリア付リビング、イタリヤやドイツ製キッチン・集中エアコン等の相場の2倍の費用をかけた現代風、ヨーロッパ風等の豪華内装のマンションが売り出されているらしい……それもこれも売れているらしい。一度見てみたい!)

ここで、ひとつ疑問が生じました。ならば、内装は別料金で別会社が施工するのだろうか?????

そうです。マンション専門の内装業者が中国では、現在一番景気が良好の様子。100平米の専有面積で約200万円で内装一式できるようですが、無論日本人向け価格だと筆者は思っています。一方、日本からも日本人購入者向けの内装業者が多く中国へ進出しているようです。みんな頑張っているなあ!!

以上、分譲マンションの販売方法の日本との違いを列記しましたが、お分かりいただけましたか?現在中国、特に上海・北京のマンションは工事中にすべて完売している様子。完成する頃には、値上がりするのを見込んで投資目的で購入する方が大半です。日本でバブル期を体験している筆者にとっては日本を追いかけているように思えてなりません。中国政府もそれを憂慮して、当時の日本の金融機関の総量規制に似た政策:2件目のマンション購入者には銀行融資不可なる規制も始めました。今後の動向から目を離せません。次号は、そんな中国の経済事情を掲載させていただきます。

※好評をいただきました「悠久の、あっチャイナ!」は、vol.23をもって終了させて頂きました。

中国の話題は引き続き「WINGSチャネル」(ブログ)にて掲載しております。こちらのコーナーもどうぞヨロシクお願い致します。

vol.3

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